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昼下りの情事のArlecchinoのレビュー・感想・評価

昼下りの情事(1957年製作の映画)
4.6
大好きな映画です。嫉妬でいらいらするフラナガンがツボです。アンクレットのエピソードとか素晴らしいですよね。父親にも感情移入しちゃうし(「娘です」のシーンも泣ける)、とにかく脚本の完成度が素晴らしい。オードリーの映画の中でも一番好きかも。

ところで邦題の話。清純派オードリーのラブコメになぜ「情事」なんて淫らな邦題をつけるんだという怒りの声もありますが(淀川長治さんもこのことを怒っていたとか。ほんと?)、主人公アリアーヌが「(夜はほかの男で忙しいから)私は午後の女よ」なんつってフラナガンを挑発するんだからしょうがないですよ。うぶな少女がプレイガールぶって文字通りの「男をとっかえひっかえしての情事(「恋愛」よりもう少し淫靡なニュアンス)」をほのめかして、好色な中年のフラナガンをやきもきさせる、という話です。だから「昼下りの情事」はぴったりの邦題だと私は思いますよ!! というか原題もそういう意図だと思います。(Loveはいろんな意味にとれるからタブルミーニング的なところでもあるんですが)

#この映画はヨーロッパでは原作小説の書名「Aliane」(または現地語における同じ名)を題名にしてるんですね。ちょっとつまらないかも。
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