雷電

MIND GAME マインド・ゲームの雷電のレビュー・感想・評価

MIND GAME マインド・ゲーム(2004年製作の映画)
4.3
父親に勧められて小学生くらいのときに観賞して以来随分長らく見ていなかったが、久しぶりに再見。
昔見た時は独特な作品だなと理解もせずに観賞していたが、ここまで人生をおくってきて観賞するとようやくこの作品の持つ凄みというものに触れられたような気がして、その高揚感がいま胸の中に確かにあり、自分自身の人間としての成長を改めて感じる大変良い機会となった。

ほとばしる走馬灯のような疾走感。
人生っていうのはつまるところ自分自身が何を考えて、どうしたいか。極限まで意識すればきっと不可能なんてない。ゲームのように何度もコンティニュー、挑戦の連続なのだ。
シンプルすぎるタイトルのプロセスだが、作品を観賞したあとのタイトルのセンスの良さに唸ってしまう。
どんな世界の見方してたらこんな作品が作れるのか、製作者の脳みそを覗いてみたい。
とんでもなく馬鹿でかい熱量でこの作品を作ったと想像するが、監督並びに製作陣に最大限の敬意をはらう。

「外にはいろんな世界があっていっぱい色んな人らが自分らの思い思いの時間をいきてて、信じられへんぐらいいい奴とか悪い奴とか、自分と全く違う人間がごちゃまんとして世界をつくっとるんねや。成功するとか野垂れ死ぬとかどっちが上とか下とかそんなんは問題じゃなくて、俺そん中にいたいんや!
俺わかったんや。コネも金も才能がなくても、かっこわるくても惨めでも、俺は自分の手で足で考えて動いて自分の人生を手にいれたいんや!」この西くんのセリフがあまりにも生きる上での本質を付きすぎてて、生きることへの、強いては怖気づいたことへの挑戦の勇気を、希望を与えてくれる。

何もしないで寝ていますか?それとも何か感じていますか?私は、貴方は、どちらが楽しいですか?
その無限の出力で今を、これからを、味わって。

P.S.
久しぶりに本作を観賞したら、Madドラえもんでも知られるFranz K endo 氏の映像作品って実はこの作品に随分と影響されてるのではないかと思ってしまうくらい同じような表現技法が使われていて、天才のインスピレーション元もやはり天才の作品になるのだなと、その文脈を勝手に想像、気づけた様な気がして一人で胸が熱くなった。
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