主人公のベスが年上の男と結婚する。周囲はそれをあんまり良く思わない。
ベスはその彼が初めての相手だし、本当にピュアな女子なのだ。(ここまでで発達障害があるのかもと思った)
ベスは教会員で掃除をいつもしているが、ところどころ神様と対話する場面が出てくる。側から見れば自問自答で神と自分が交互に変わり、独り言を言っている。
精神が病んでいるのか発達障害なのか、本当に神様と話してるのか、そのあたりの真実は彼女にしかわからない。
ある日その夫が事故に巻き込まれ寝たきりになってしまう。
彼はベスに、他の男の人とsexしてきてほしい。その話を聞かせて妄想させてくれみたいなことをいう。(なんともおかしな話だ。)
ベスとその夫、どっちが頭おかしいのかもはやわからなくなってくるが、最後はやはり「善と悪は紙一重」である。
今作で言う善悪というのは、「女性は発言したり思ったように行動してはいけないのか?男性の言いなりなのか?」ということ。
トリアーの映画をほぼ全部観てきて、トリアーってすごいなということが改めてよくわかる。
彼はただやりたいことやってるわけじゃなくて、ちゃんといろんな意味を込めてるなぁと。
(それを言葉にして言わないところがトリアーらしくもある)
めちゃくちゃ回りくどいけど、彼は男尊女卑について謳ってることが多い。2,5とか3時間とかかけて。
たとえば「ニンフォマニアック」なんて4時間以上かけて、セックス依存症の女性を描く、
最後の最後にこれが全て男性だったら違和感がないのに、女性だから違和感があると思わない?みたいなことをちょろっという。
それを言いたいがために4時間半かけて大作を作っているというところとか。
本作もある意味鬱映画ではあるけど、少しハッピーエンドでもあるのかな。ハッピーな気持ちには全くならないけど、ベスにとってのハッピーエンドかな。