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化粧師 KEWAISHIのtheocatsのレビュー・感想・評価

化粧師 KEWAISHI(2001年製作の映画)
3.0
ネタバレ
全体的印象は強くないがまずまずの説得力

事前情報はパッケージのみ。さてどうなるか?と視聴開始。

序盤は時代背景はいつか、ロケ地がどこかが気になる。「明治あたり、どうも京都っぽいが・・」

椎名桔平演ずるけわいしと読むらしい化粧師が主役なのはわかるとして主題がまだわからない。

徐々に様々な境遇・年代の女性が彼に化粧されることにより夢・希望に目覚める過程が主題と理解できていく。
そしてその化粧の手際(本職の手元カットももちろんあるだろうが)、化粧前・化粧後の変化にそこそこ説得力があると感じられた。
そうか柴咲コウはナチュラルメイクで充分綺麗ということなんだねと納得。
岸本さんは化粧前でも全然悪くないね。

貧民窟は震災の避難民ということなので「関東大震災?」。
そして椎名桔平は鉱毒で難聴、母親喪失ということなので「足尾銅山?」
ということは、舞台は関東のどこかになりそうだが、まぁそれはいいか。

威張り腐る警察・官権のエピソードはピリリとした刺激。これがなけれは締まりが欠けてしまったかもしれない。

ラストは明るく希望を感じさせる場面でエンドロール。
そうか、石ノ森章太郎さんの漫画が原作だったのか。知らなかった・・・

化粧師としての業に説得力が感じられたこと、セットや美術の仕事が丁寧で好感が持てたことは肯定点。
しかし、深い感動や共感を抱くまではいかず総合評価は3点。辛いかな・・


PS:レビュー書き込み前に他情報は調べないようにしているが、今回は時代背景と場所設定を知りたくウィキを見たところ、監督さんが「精霊流し」の人だったんだね。なるほどなぁと思うところあり。

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