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ストロンボリ/神の土地の一人旅のレビュー・感想・評価

ストロンボリ/神の土地(1949年製作の映画)
4.0
ロベルト・ロッセリーニ監督作。

主演のイングリッド・バーグマンがハリウッドと家族を捨ててロッセリーニ監督と結ばれるきっかけとなった曰く付きの作品で、エオリア諸島のストロンボリ島に移住した人妻の魂の彷徨を描きます。

二次大戦時ゲシュタポを逃れてリトアニアからイタリアに密入国したカーリンは、戦後難民キャンプで出会った漁師のアントニオと結婚、彼の故郷であるストロンボリ島に移り住んで新たな生活を始めるが…というお話で、アルゼンチン移住の夢を絶たれ夫と共にストロンボリ島に渡ったヒロインが島の過酷な自然環境や貧しい生活に限界を迎え、島からの脱出を試みていく様子を見つめていきます。

活火山の火山噴火や地元漁師による集団マグロ漁といったドキュメント的な映像が凄味に満ちたネオレアリズモで、主演のイングリッド・バーグマンが火山島の岩石地帯を一人彷徨うヒロインを迫真の表情で熱演しています。
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