Kororin68

あの空をおぼえてるのKororin68のレビュー・感想・評価

あの空をおぼえてる(2008年製作の映画)
4.1
ベストっていうか、宝っていうか、「命綱」か「恩人」か、って映画。

原作を読んで、心にしみて、息子が突然死で亡くなって、日本に舞台を移して映画化されたこっちを独りで観て、号泣。
Blu-rayも買って、何度観ただろう。

交通事故で、家族のひとりを亡くしても、「妹を亡くした兄」と「娘を亡くした父」と「娘を亡くした母」の喪失感が、重なり合い、すれ違い、痛みを増し・・・
それを、もどかしく見守る周囲の人たちも、あたたかく、かけがえなく、何も出来ないようでも支えになっている。
ずっと泣きっぱなしですが、結びの、兄のセリフ(告白)と、最後のシーンがもう、今思い出しただけで、泣いちゃってます。

この映画が、すくいになる(ぼくのような)人もいれば、つらすぎる人もいるでしょう。
この映画のように、家族が再生できるケースもあれば、できない(ぼくのような)ケースもあるでしょう。(子どもを亡くした夫婦の離婚率は、30パーセント増えるとも)
だから、わが子を亡くした人に、簡単にススメはしないでね。
あなた自身が興味を持ったら、ぜひ観て欲しい。
そして、生涯の宝になってくれたら、それはそれでうれしい。
それ以上に、どんな人も、喪失とは無縁ではないのだから、それは避けられないけれど、その先に、あったたか~~い再生が(ぼくのように)あるんだと、信じています。
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