kazu1961

ウォール街のkazu1961のレビュー・感想・評価

ウォール街(1987年製作の映画)
3.8
▪️Title : 「ウォール街」
Original Title :「Wall Street」
▪️First Release Year:1987
▪️JP Release Date :1988/04/16
▪️Production Country: アメリカ
🏆Main Awards :
第60回アカデミー賞 主演男優賞
第45回ゴールデングローブ賞 主演男優賞
🕰Running Time:126分
▪️Appreciation Record :2020-296 再鑑賞
▪️My Review
“国の総資産の1/2を1%の人達が所有し、総資産の2/3は相続での金持ち、そして残りの1/3が90%の低所得者層”マイケル・ダグラスの台詞の中にある当時のアメリカのリアリティ。貧富の差の拡大は今の日本でも大きくなっています。
本作の舞台となったウォール街、マネー戦線の最前線、野望と陰謀が渦巻く街。オリバー・ストーン監督がスリ­リングに描き出す傑作エンターテイメントです。本作は実際のウォール街にも影響を与え、主人公の投資家ゴードン・ゲッコーにあこがれて投資銀行に入社する人や、ファッションを真似る人が後を絶たなかったんですね。
監督をしたオリバー・ストーンは、こう語っています。“映画の本当の目標は法を破るウォールストリートの犯罪者ではない。目標は、利益と富とそしてこの分配こそが他のどのような配慮よりも優れているという価値観にある”と。。。
さらに、当時の映像も興味深いです。1980年代の立会場の光景、コンピューター化された今、立会場で証券マンたちが慌ただしく株式の売買注文をする光景には歴史を感じます。それと同時に、この時代の熱気や勢いも感じずにはいられません。
そして、2人の大物二世俳優の共演も見逃せません。バドとその父親のカールを、本当の親子であるチャーリー・シーンとマーティン・シーンが演じています。「金は厄介だ」という堅実的で保守的な父親と、ウォール街での戦い方を教えてくれた育ての親ともいえるゲッコー。正反対な二人の“父親”の間でバドが葛藤する様が、本当の親子共演でよりリアルに見えてくるんですね。
物語は。。。
一攫千金を夢見る若き証券マン、バド(C・シーン)は、業界のフィクサー的存在である大富豪ゲッコー(M・ダグラス)に取り入ろうと必死でした。父(M・シーン)の勤める航空会社の情報を流したことによって、その夢はかなえられ、バド自身も大金を手にするが。。。
O・ストーンが、策謀渦巻く証券業界を舞台にしたサスペンス・ドラマです。時代を反映した内容が話題を呼び大ヒットしたことから、アメリカでは広く知られた映画であり、経済・金融の論評や記事で引き合いに出されることも多い作品です。
ゴードン・ゲッコー役のマイケル・ダグラスはこの作品でアカデミー主演男優賞を受賞しています。一方でダリアン・テイラー役のダリル・ハンナはゴールデンラズベリー賞の最悪助演女優賞を受賞したので、この作品はオスカーとラジー賞を受賞した作品なんですね。

▪️Overview
ニューヨーク・ウォール街を舞台に一獲千金を狙う男たちの世界を描く。監督はオリヴァー・ストーン、脚本はストーンとスタンリー・ワイザー、音楽はスチュワート・コープランドが担当。
出演は、マイケル・ダグラス、チャーリー・シーン、ダリル・ハンナ、マーティン・シーン、ハル・ホルブルック!テレンス・スタンプ。
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