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バニー・レークは行方不明のあーさんのレビュー・感想・評価

バニー・レークは行方不明(1965年製作の映画)
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clipしたまま案件 その1

ずっと観ようと思ってそのままになっている作品を、少しずつ不定期でやって行こうかなと。

最初の作品は、こちら。
何年も前から気になっていて、録画済みだったものをようやく鑑賞。

印象的なオープニングから始まる今作。パッケージが目を引く。

アメリカからロンドンへ来たばかりの幼女バニー(4歳)が預けたはずの保育園でいなくなり、警察も出てきて大騒ぎになる。
が、家族以外の誰も越してきてすぐの彼女を見ていなくて、最初からいなかったのでは?との疑惑が持ち上がる。
クセの強い怪しい人物が四方八方から現れて、何が何やら⁈
そのうち、バニーの母親(シングルマザー)とその兄の様子もなんとなくおかしいのでは?と思えてくる。。

そして後半、怒涛の展開が待ち受けていた!
ある場所でのある人物の突然の狂気を皮切りに、え?そっち⁈嘘でしょ!…と思っているうちに、あまりにもカオスなシーンの連続にポカーンとなってしまう。
怖いというより、ヤバすぎて…笑えてくる。
そして最後は、一周回って切なさが込み上げる。。

果たして、バニーは見つかったのか⁈

ヒロインがとても美しく、作品全体がミステリアスなのは、どこかヒッチコックの"めまい"を思わせる。

刑事役のローレンス•オリヴィエのトレンチコート姿がカッコいい。無責任な人物が多い中、冷静でいてバニーの母親への眼差しが温かいのが印象的。
何気ないロンドンの街の様子も、作品にマッチしている。

いや、それにしてもアプローチによって如何様にも味付けできる作品だと思った。カテゴリとしては、ミステリーなんだろうけど、個人的には社会問題の要素も含んでいると思った(それについては、コメント欄にて)。

ポセイドンアドベンチャー(観たけど面白かったことしか覚えてない…)のキャロル•リンレー、2001年宇宙の旅(こちらは観たのにほとんど覚えてない…)のケア•デュリアの兄妹が美しい。


**ソール•バス(1920-1996)について

映画のタイトルバックやグラフィックデザイン関係でよく話題になる方で、名前は知っていたけれど詳しくは知らなかった。

オットー•プレミンジャー監督の"カルメン"、"悲しみよこんにちは"、"帰らざる河"等)に始まり、"めまい"、"サイコ"、"北北西に進路を取れ"でヒッチコックとも仕事をしている。

日本の企業ロゴでは、コーセー化粧品、味の素、京王百貨店、ミノルタ等があり、シンプルでわかりやすく記憶に残りやすいデザインが特徴的だな、と。

今作のオープニングも、そのセンスが冴え渡った演出になっています!
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