ヒデ

真実の行方のヒデのネタバレレビュー・内容・結末

真実の行方(1996年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

「"罪が証明されるまで人は無実"。犯罪は悪人が犯すものとは限らない。善い人間がとんでもない犯罪を犯すこともある」

舞台はシカゴ。司祭が78回刺されて殺されるという猟奇殺人が起き、その容疑者となった純朴な青年を弁護士のリチャード・ギアが守る話。対決相手はその弁護士の元カノ。

自分の正義に従い、殺人容疑の青年を逆転裁判で救った男が、多重人格のフリをしていた青年に騙されるというなんとも皮肉なラストだった。どんでん返しが極めて見事。

最後、青年が発した「ベナブル検事にお詫びしてください。早く首が良くなるように」にリチャード・ギアがピクリと反応し、そこから物語の本当の種明かしが始まる。あれだけ純朴な感じだったアーロンが豹変して急に拍手をしたり、「気づいちゃった?」的な感じで指を指してきたりする。最後の「あんたがそんなこと言うなんてガッカリだぜ。存在してなかったのはアーロンの方なのさ」というセリフは戦慄そのものだった。『根源的な恐怖』という原題も納得。


以下、セリフメモ。


「法科でまず教わったことは、"母親が愛してると言ってもその言葉を疑え""不正があるのは娼館ではなく法廷"」

「人はどんな罪を犯したにせよ、最高の弁護を受ける資格がある」

「僕の解釈する真実とは、12人の陪審員の頭に形作られる真実だ。それは幻影の真実かもしれない」

「長かったよ」
「たった6ヶ月。一晩限りのような関係よ」

「ナイフの先で"B32.156"と胸に刻みつけられてる」

「検事を辞めたのは?」
「未来がない。検事の終点は判事職だ。審判より選手の方がいい」

「大司教は僕を19歳まで置いてくれました。大司教は僕の父親です」

「弁護士だ存在は母親で父親で親友。そして聴罪師だ。つまり君の話し相手は僕だけ。他のマスコミとは話すな」

「意識が戻ったら血まみれで、サイレンが聞こえて怖くて逃げたんです。信じてください」

「よく検事局で働いてられるな」
「あなたにくっついて辞めろと?私はベンツもテレビカメラも嫌いよ。手強い女は久しぶり?」

「忠告しよう。市の有力者は怖いぞ。私を怒らせるな」
「…水道管の破裂にご注意を」

「B32.156という記号は、教会の地下の書庫のある本に関係した記号でした。ホーソン著『緋文字』。その本の156ページを開くと、一節にアンダーラインがありました。"内なる顔と外部に対する顔を使い分ける者はやがて、どちらが真の顔か自分でも分からなくなる"。犯人は大司教が2つの顔を持つと捉えていたのです」

「ラシュマン大司教もあの部屋でセックス・プレーに関与していた?」
「"悪魔祓いだ"と言ってああしろこうしろと…。本当だよ!」

「テープを見た!君がやったんだろ!?真実を話せ!」

「…分かった。アーロンは何かに困ると君を呼ぶ」

「(アーロンは)二重人格なのよ。犯罪者ではなく病気の若者」

「僕は良くないことをした。検事局にいながら不法行為をした。だがそれてわ心に固く誓った。"仕事で良心は汚すまい"と」

「父親と坊さんのオモチャにされ、病気になった子を死刑に?陪審員にそれを理解させるんだ」

「あなたは友人の大司教を(性的事件の容疑で)証言台に上げてはいけないと考えた。その恩義があるのに、大司教は工事を中止した。あなた方投資家は彼を殺したかった!」

「次回から心神喪失を主張する場合は最初からね」

「大丈夫に見える?被告人に襲われ事件と仕事を失った。散々だわ。あなたの勝ちよ。正義はなされた」

「私の尋問でああなると読んでいたのね?」
「追い詰められると彼は返信する」
「私にやらせた。私を利用した」

「裁判は中止。君は病院へ。病人だからね」

「ベナブル検事にお詫びしてください。早く首が良くなるように」

「…今なんと?何も覚えていないはずだろう?」
「(拍手して)さすが頭がいいや。マーティン。でも良かった。本当は打ち明けようかと笑」

「僕は…僕はリンダを殺した。あの男すぎのアバズレ。それに…ラシュマンの野郎。見事に切り刻んでやった」

「ロイはいなかった」
「あんたがそんなこと言うなんてガッカリだぜ。存在してなかったのはアーロンの方なのさ」

「"男らしくしろ"。あの言葉でいい演技ができた」

「愛と裏切りは紙一重!悪く思うな。一つ利口になったと思って諦めな!そのうち俺に感謝するよ!」
ヒデ

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