紫音

悪夢のエレベーターの紫音のレビュー・感想・評価

悪夢のエレベーター(2009年製作の映画)
2.3
内野聖陽は間違いなく名優だと思うのだが、この作品然り、他の過去作品然り、最新作の『春画先生』然り、映画に関しては作品選びのセンスがすこぶる悪い。

何故こういったB級感漂う微妙な映画にばかり出るのだろうか?

演劇界では既に至宝レベルだし、ドラマでも超が付くほどの当たり役が多数あるというのに、映画でだけはいまひとつハネた印象がない(『臨場』や『何食べ』の劇場版はドラマの延長扱いで除く)。

そもそも大物監督にほとんど起用されてきていないのは何故なのだろう。
このキャリア、演技力ならもっと日本を代表する巨匠級の監督に起用されてきていてもおかしくはないはずなのだが…。
映画界でもっと評価されていれば、役所広司や渡辺謙にも並べるくらいにはなれていたと思うのだが…。

彼を見出した人間のひとりでもあった森田芳光監督が生きていれば、もう少し違ったのだろうか。
デビュー当時に森田監督の『(ハル)』で見せたような彼の芝居を、またスクリーンで見たい。

とにかく映画に関してはどうしてこうもチンケな作品ばかりに出るのか本当に謎である。

論点がズレたが、この映画自体は本当になんっっっにもする事がないときに暇潰しで観るくらいには丁度良いんじゃないかとは思う。
紫音

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