地底獣国

ベロニカ・フォスのあこがれの地底獣国のレビュー・感想・評価

3.7
自分の中で唐突にファスビンダーブームが来て、とりあえずU-NEXTにあるぶんの制覇を目指して視聴開始。「『ベルリン・アレキサンダー広場』を見ずしてファスビンダーを語るな」とかお叱りを受けそうだが、その辺は今後の宿題という事で。

戦時中(ゲッべルスのお気に入りで)UFAのスター女優だったヴェロニカ・フォス、今は仕事もなくアルコールと薬物に耽溺する日々。新聞記者のロベルトはある日たまたまヴェロニカと知り合い、情緒不安定な彼女に振り回されていく…というお話。

ヴェロニカが見え見えの見栄を張るところが痛々し過ぎて「うわぁ…」って声出た。最初「サンセット大通り」みたいな話かと思ってたら、カッツ医師が出て来てから(またもや)支配する者/される者の愛憎の話になり、更に別の要素も加わっていき後半にはえっ⁉︎となる展開もありで、見てるこちらもロベルト同様振り回される。

最後は落ち着くところに落ち着く、というか「こうなっちゃうよね‥」という感じで苦い余韻を残してdas Ende

それにしても自分にこういう「地獄のメロドラマ」が刺さるとは思って無かったんでちょっと驚き。それだけ歳を喰ったということなのか。
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