まふ

ベニスに死すのまふのレビュー・感想・評価

ベニスに死す(1971年製作の映画)
3.3
タイトルは知っていたが、前情報ほぼ無しで鑑賞。終始ずっと熱に浮かされているような、死の影がつきまっているような感じ。
もしかしたら何もかも全部、死の淵にいるグスタフの見ていた夢だったのかなと思わせられるし、むしろそうであってくれと願ってしまった。美しい人をつい見てしまう気持ちはわかるけど、おっさんにあんなにじっとり感情込めて見つめられ、ストーキングされる美少年の画は正直、だいぶ気の毒だしきつい。
監督のヴィスコンティがビョルン・アンドレセンに行った仕打ちに関しての記事を読んでいたから余計にそう思ってしまったのかもしれない。
確かにビョルン・アンドレセンは唯一無二の美しさを放っていたと思う。でも監督がグスタフに自分を重ねていたらと思うと、とてもじゃないがただ美しいと思えなくなってしまった。
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