三四郎

野ばらの三四郎のレビュー・感想・評価

野ばら(1957年製作の映画)
3.3
オーストリアらしい音楽溢れる映画。
ウィーン少年合唱団の美しい歌声が聴ける。

登山をしてきた夜、トーニは、母と慕うマリアの部屋へ忍び込み、マリアの為に山で摘んできたエーデルワイスを小さな花瓶にさす。その時、机に置いてあった彼女の写真に目が留まり、それを胸に抱き寝室へ戻る。その行動が思わぬ誤解を生み、トーニはマリアの部屋からお金を盗んだと疑われる。トーニはマリアの立場を考え罪をかぶるわけだが、トーニを信じているマリアにもっとトーニを庇ってほしかった。
最終的にトーニの無実が証明され、トーニを含めたウィーン少年合唱団はアメリカ公演に旅立ち、マリアはウィーン少年合唱団を率いる音楽家青年と結婚することになり、トーニはこの若夫婦に引き取られることになるようでハッピーエンド!ではあるけれど…。ハンガリー動乱から逃れてきた孤児トーニを引き取り、養父になってくれたお爺さんは一体どうなるのだろう…。偶には会えるだろうけど、もう一緒には住めないだろう。そう思うと、ラストのお爺さんの見送りの涙が心にしみる。

作品の中で何度も歌われる「歌声ひびけば」が気に入った。
この世は楽しく そして世界は美しい
歌え 進め 音楽があれば悩みはない
歌声響き 心にしみる 楽しく ともに歌おう
幸せ それは音楽
音楽に合わせて進もう
歌い 喜びの道を行こう
悩みはなく あるのは太陽
歌声響き 心にしみる みんな ともに歌おう
世界は美しい みんな見てごらん
歌と共に生きていこう
三四郎

三四郎