Kota

8 1/2のKotaのレビュー・感想・評価

8 1/2(1963年製作の映画)
3.5
“映画全体が訳の分からぬエピソードの羅列だ。曖昧なリアリズムと思えば面白いかも”

はっかにぶんのいち。数々の映画監督に影響を与えたフェデルコ・フェリーニ監督の名作の一つ。スランプ中の映画監督が次の作品のアイデアが浮かばない事とか奥さんや愛人との関係がマンネリしている事とかいろいろと悩む。

やっぱりカットの撮り方が素晴らしいな。映画監督の悩みとは関係なく、周りの人達がベラベラ喋る感じが、クルクルと周り被写体がどんどん変わるカメラワークにピッタリ。サラギーナのルンバ、奥さんと愛人のワルツ、お風呂場のタンゴ、ラストのお祭り騒ぎ。印象的なシーンはすべてワイドショットで映画におけるショットのお手本のよう。

…でもストーリーは理解不能だから、映画というよりは動く絵画を見るつもりで挑むべし。あとちょっと長いから眠い時には見ちゃダメなやつ。
Kota

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