好き勝手なてそ

オーメンの好き勝手なてそのレビュー・感想・評価

オーメン(1976年製作の映画)
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やっと初鑑賞。「オーメン︰ザ・ファースト」の鑑賞前に、急いで配信で視聴しました。

■あらすじ
外交官であるロバートは、妻との間でやっと授かった赤子に産後すぐに死なれてしまうい、病院の提案で同じ日に生まれた子を養子として迎え入れる。
ダミアンと名付けられた子は健康に育つが、ある日乳母が首つり自殺する。それからも不穏なことが起き始めるーーという話。

■ざっくり感想
悪魔やゾンビなどわかりやすく怖いモンスターが現れるようなものでもないのに、ストーリー(脚本?)がしっかりしていて見ていても飽きないし普通に面白い。
ダミアンのことを疑い調査のため奔走するものの、いざとなると悪魔の子と信じたくなくて揺れ動くロバートの親心が切なかった。
養子にすると決めたのは自分だしな…。

■グレゴリー・ペック 渋すぎて◎
ロバート役はグレゴリー・ペック。「ローマの休日」などにも出演する時代の有名ハリウッド俳優。大昔のハリウッド映画に出てくるハンサムってこの方のイメージだったな。
公開年時点で60歳。ただでさえ激渋だけど、外交官役だしイタリアに場面が移ったりするため、自国の英語に加えイタリア語で話すシーンもあり魅力たっぷりです。


ーー以下ネタバレ含みますーー


■協力者が有能で◎
オカルト系の作品って、呪い祟られ誰からも理解されず、自分から霊能者に連絡して助けを求めるようなパターンが今でも多い気がしていて、
その点オーメンはブレナン神父やジェニングスが黙ってても助けに来てくれる。(自分にも死が迫ってるからかもだけど、少なくともブレナンは癌で死期が近いはずだった)
最初は迷惑なパパラッチみたいだったジェニングスも、ヒントを見出し後半では一緒にイタリアまで来てくれる。彼らの協力が映画を観やすくしてくれて良かった。

■ベイロックがずっと図々しくて◎
自死した乳母に代わって派遣されてきたというベイロック。
紹介所に確認しなかったのはソーン夫婦の最大の汚点!お手伝いさんとか慣れてる海外の金持ち的には他人を家に入れるハードルも低いのかなぁ?
だけど表にいたどこの奴かわからないデカい犬、家に入れちゃダメでしょw
野犬なら狂犬病とかあるかもしれないのに…あんなマッチョそうな猟犬みたいな大型犬、懐いてなかったら怖すぎるけどな。
とにかく、ああ言えばこう言うで夫婦を言い負かすベイロックが唯一人間の形をした悪役として大活躍で良かった。

ベイロックも何らか山犬に関係しているはずだが、さっきまで普通に敬語で話してたのに、ダミアンに会った瞬間に「そなたを守りに来た」っていきなり字幕の口調が変わっていたもんで、俄然もののけ姫が浮かんだ。
一回もののけ姫として見ちゃったから、サファリパークでヒヒが襲ってくるシーンも猩々に見えた。

■ラストシーンについて
ラストではダミアンは結局生き残った形になっていたが、ということは最後の2人の棺はロバートとキャサリンと考えるのが自然か?
せっかく意を決したロバートも、悪魔的な力には勝てなかったわけで、ダミアンは政界のトップの手に預けられることになる。
「オーメンザファースト」を見るとこの辺りの絶望味が増すのでおすすめ。そちらもレビュー書きました。