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題名のない子守唄のmatsuのレビュー・感想・評価

題名のない子守唄(2006年製作の映画)
3.8
「ニュー・シネマ・パラダイス」「海の上のピアニスト」などのジュゼッペ・トルナトーレ監督作品

イタリアのある街にやって来た謎めいたウクライナ人美女イレーナが主人公のサスペンス映画


新しい街に来てからいろいろ親切にしてもらった老婦人を階段から突き落とし瀕死の状況にさせてまで勝ち取った、アダケル家の家政婦の座

イレーナはなぜこの街に来たのか、なぜそこまでしてアダケル家に入り込もうとしているのか、フラッシュバックにより彼女の過去が徐々に明らかにされていく



イレーナはウクライナで売春組織のボス「黒カビ」という男の愛人にさせられ、無理やり客を取らされ、更には代理出産のような仕事もさせられていた

彼女は荒んだ生活ながらも、恋人ができて希望の光がさしていたが…彼女の恋人男性は黒カビに殺されてしまった

イレーナは黒カビを刃物でメッタ刺しにして逃亡した


アダケル家に入り込んだ理由は、代理母として最後に産んだ子供に会いたかったから

イレーナはアダケル家の仕事をこなしながら、家政婦としてアダケル家の一人娘のテアを愛し強い信頼関係を築き、テアに他人に負けない強さを身に付けさせようとした

それはアダケル家の子供[養子]のテアこそが、彼女の産んだ子供(のはず)だったから…


その後、死んだと思った黒カビがイレーナを追ってきたり、アダケル家の妻の女性がイレーナの目的(テアに近づくため)を知ってしまったり、その関係で殺人や傷害致死が起こったりする…


売春や出産のシーン、黒カビの言いなりで奴隷的に扱われるシーン、恋人男性が殺されるシーンなど女性視聴者には重くキツイ場面が多めなので決してオススメできる作品ではないが、サスペンス映画としては見応えありソコソコ楽しめた

結末も思いの外、良かった
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