Yui

題名のない子守唄のYuiのレビュー・感想・評価

題名のない子守唄(2006年製作の映画)
3.4
『ニューシネマパラダイス』『鑑定士と顔のない依頼人』のジュゼッペ・トルナトーレのミステリー作品。


北イタリアのトリエステにやって来たイレーナは、貴金属商を営むアダケル家のメイドになる。家事を完ぺきにこなす彼女は、アダケル夫人から瞬く間に信頼を得るようになった。4歳になる娘テアとも心を通わせ合うようになるが…。謎めいた彼女の過去、そして目的とは…。


度々フラッシュバックするイレーナの過去と現在が交差しながら進んで行くストーリー。ミステリアスなイレーナが自ら語らずとも、映像と音楽が語る必要のないくらいに効果的。

実話ベースとは謳っていないものの、ジュゼッペ・トルナトーレ監督の心を動かしたという新聞記事からこのストーリーが生まれたとのこと。ストーリーはフィクションだけど、起きた内容なんかは事実なのかな。そう思うと、同じ女性としてこんなに辛い事はないと思う…。

個人的に、大傑作とまでは思わなかったものの、さすがジュゼッペ・トルナトーレだなと思う魅せ方に全然飽きなかったし、惹き込まれた。そして観やすい。なんというか、グッとも来なかったんだけど、つまらなくもなく、まあまあ面白かったって感じかなぁ。不思議な映画。

ちょっと重めだけど、観やすくて、実話要素のあるミステリーが好きな方にはおすすめ!

2021-55
Yui

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