ジャームッシュ暫定No. 1で好きかも。心地よくて幸せな時間だった。オムニバスと見せかけてある一夜のある一点にフォーカスされて、ある人にとっては何でもなく、ある人にとっては人生の一大事となってしまったりすることの当たり前さとそのおかしさ。等しく無関係に流れる時間。悲劇だとエレファントになっちゃうけど、ジャムッシュは悲劇でも喜劇でもない(まぁ喜劇か)。3話構成が2:17から2:20、するりと4話めに移行していくかっこよさ。そもそもトム・ウェイツがラジオDJなんて贅沢すぎるんじゃ。(ダウンバイロー？)
横浜から来たおふたりがソーキュート。分岐してるイヤホンで音楽を聴いたり、コロコロがついていないスーツケースを2人で前後変わりばんこに持ったり。工藤夕貴さんの底なしの明るさコミュ強さと永瀬正敏のダサいキザさと皮肉っぽさのチグハグがかなり良い。実際こういうカップルって案外長続きするんだよなぁ。そして圧倒的な顔面の勝利。あとは撃たれるの絶対ブシェミだろうなあと予想するよね。
横移動のカメラは電車行き来のように思えたし、ミニマルなんだけどアメリカという途方もなく広い地平を移動しているという感慨さえあった。
何がどう面白かったと説明しづらい作品だけどただひたすら良い。メンフィスが舞台っていうのも最高。mystery trainってThe Bandのイメージが染み付いていたけどプレスリー版は土地の匂いがしっかり感じられるなぁ。
久しぶりに(といっても1ヶ月あいてないくらいだけど)映画館で映画を観た。映画って面白いな、わたしやっぱり映画が好きだなと再確認。
