シガーandシュガー

Mのシガーandシュガーのネタバレレビュー・内容・結末

M(1931年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

少女が連続して殺害され、犯人はなかなかつかまらない。警察も目星がつかないために街中に監視の目を光らせる。
そんなわけで街中に警察の目があることを疎ましく思う裏社会の大物たちが、早く殺人犯を捕まえてしまわないと自分たちの仕事もできないということで、犯罪者ネットワークを駆使して犯人捕獲に動き出す。
警察もじわじわ犯人に迫るのだが犯罪者軍団のほうが機動力が高く、警察を出し抜いて犯人を捕まえてしまう。そして彼らだけで形だけの裁判を開いて殺人犯を処罰しようとするが。。。

見どころの多い映画。
少女がさらわれてあやめられてしまう部分の描写は直接的な描写を避けているのに痛ましくておそろしい。
犯罪者ネットワークがだんだんと殺人犯を追い詰めるところは組織だった手際がエンタメとして面白い。
犯罪者に追い詰められて命乞いをし、自分が如何にして少女殺害に至ってしまうかを訴える鬼気迫る殺人犯の演技も(腹は立つけど)じっくりと見せてくれる。
ラストは急な幕引きのようにも感じてしまったけれど、見ているものに考えさせる効果はあったようにも思う。