映画大好きザウルスくん

サドン・デスの映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

サドン・デス(1995年製作の映画)
3.1
『ダイ・ハード』×ヴァン・ダム!

プロアイスホッケーの大会を開催中のアリーナにてテロリストによる副大統領監禁事件が勃発!アリーナの消防管理官を務めるヴァンダムは自身の子ども達や観客を巻き込むことなく、無事テロリストを殲滅させることができるのか!…というダイハーディズム全開なスタンダードアクション映画です。

一応アクションの肝となるのは元消防士&現消防管理官だからこそ繰り出せる火器を利用したユニークな即席火器バトルなのですが、その割にはタイマン勝負と銃撃戦に強すぎる…。そして仮にも命を救う仕事をしていた者としてあまりにも人を殺すことに躊躇がなさすぎる…。この「喧嘩に強く、人を殺すことに躊躇がない」という属性のキャラはアクション映画によく出てきますが、彼らは全員「物語で触れられていないだけで実は元軍人」なのだと思っておくと物語がスムーズに頭に入るようになるのでオススメです!笑

そんなツッコミどころも含めて、良くも悪くもB級アクション映画の味を満遍なく押さえた平均的な作品だったと思います。ヴァンダム映画初心者の方にオススメしやすい作品である一方、ヴァンダム特有のクセがそこまで出ていないため玄人からしたらインパクトに欠ける作品だったのも確かです。ただし、ヴァンダムがホッケーの試合に紛れ込むくだりや敵があまり利口に見えないところなど、作中に終始漂う緊張感のなさはヴァンダム映画らしい愉快さを表現できていました。

冒頭に過去編、中盤から終盤に至るまでメイン、ラストで大仕掛けと、アクションシーンの配分自体はいいのですがそれを実現する為のストーリーはかなり雑で、最後に敵の親玉に娘を連れていかれる展開では娘が自ら捕まりに行ったとしか思えない唐突な行動をしていて理解に苦しみました。しかしその先にド派手なアクションシーンが用意されていたので万事解決!っということで許します笑

個人的にあまり印象に残る作品ではなかったのですがジャンル映画として一定の面白さは保証されている上に「90年代B級アクション映画」の入門としても最適な作品だと思います🙌✨