虹色ほたる 〜永遠の夏休み〜のodyssのレビュー・感想・評価

【脚本にもう一工夫ほしい】

このアニメの一番の魅力は、絵柄でしょう。独特で、ちょっと懐かしくなるようなタッチ。作品の雰囲気によく合っています。

筋書きは悪くはないけれど、特にこの作品ならではといったものは見当たりません。道具立ても、夏休み、田舎の暮らし、ホタル、カブトムシ取り・・・などなど、平凡です。平凡ななりに面白さや情感はありますけれども、平凡さに寄りかかっているところがやや気になります。

人物の関係や設定にちょっと難あり。案内役のじいさんの正体が不明だし、何より、主人公の少年の父親と村との関係がイマイチ説得的ではありません。少年がこの村に来るには、もっと強い何かが必要なのじゃないかという気がします。少女の家族関係もはっきりしない。なぜ村に来なければならないのかが判然としません。

つまり、脚本が弱いわけですね。道具立てが平凡でも脚本次第でもっと魅力的なアニメになったはずなのに。残念。