BouzuMiura

恐怖の足跡のBouzuMiuraのレビュー・感想・評価

恐怖の足跡(1962年製作の映画)
3.3
Amazonプライムで昼休みにちゃちゃっと見れる映画を、と思って見始めたけど引き込まれてしまった。有名なカルトホラーらしい。そりゃ怖いよ。

交通事故でひとり生き残った主人公の周りをうろついて冥界へと誘う謎の男“The Man”がいい。最初は普通のおっさん風に無表情でうろつくけど本性を現してからはニッコニコで追いかけてくるのがバリ怖い。品のある顔立ちで育ちの良さそうなおっさんだなと思ったらこの人監督本人。ちょっと悲壮感のある表情だがこの映画を制作する直前に奥さんの不貞が原因で離婚してるとのことで(ウィキペディアそんなことまで書いてやるなよ)、そんな鬱屈があっての演技だったのかもしれない。ニコラス・メイヤーのザ・デイ・アフターにも農夫役で出演してるらしい。見ねば。

クライマックスの恐怖シーンの舞台になる、劇中でバークハウスと呼ばれてる廃墟は19世紀からあるソルテアパビリオンなる商業施設で何度も廃墟化→焼失を繰り返して(小倉の旦過市場みたいなものか 違う)、撮影で使われたのは二代目の廃墟、今ストリートビューで見られるのは三代目の廃墟、有名な心霊スポットだそう。序盤では遠景で姿を現してなんとも異様な雰囲気。終盤では廃墟の中で撮影していて多分無許可撮影だけどセット撮影じゃないリアルな感じが映画の質を3枚くらい上げてる気がする。福岡の某有名心霊スポットをタイトルにしながら現地では一切ロケをせず関東近辺の似たトンネルと安いセットで撮影した「犬鳴村」とは映画に対する誠意が違う。そういうのは作品に出る。
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