HidekiIshimoto

BULLET BALLET バレット・バレエのHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

4.5
塚本映画の中でもベスト3に好きなやつ。初期作から順番に観直せばこれで格が一段上がったとわかる。冴えない男が狂気へ覚醒、と相も変わらずなようで多様に広がってると感じる。カタルシスも深まったと感じる。主役とメインスタッフをセルフで担い続け、一作ごとに一歩づつDIYで成長していくのがみえる。他キャストもトモロヲ頼りじゃなくなり井川比佐志なんて重鎮も出てる。あとなにより中村達也を映画に導き入れた映画。演技指導は「そのまんまでいいです」だったそうで、これが素とか怖すぎよ達ちゃん。名盤『ロメオの心臓』の頃。ブランキー絶頂期。エンディング曲も『彼女は死んだ』にすればよかったのに〜。邦画で最も『タクシードライバー 』次元に近づいた映画だと言いたい。前作『東京フィスト』は『ファイトクラブ』に近づいてた。そしてラストは『汚れた血』に近づいてる。スコセッシからさらにフィンチャーとカラックスにまで近づいたってことだ。ベンジーから「だいぶん褒めすぎ」と言われそう。