ミナズキ

卒業のミナズキのネタバレレビュー・内容・結末

卒業(1967年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

マイク・ニコルズ監督作品。105分。

-2023/12/10(日)-
大学を卒業したばかりのエリート青年が、誘惑に負け人生が狂いだしていく物語。
久しぶりに素晴らしい映画を引き当てた。
青春、逃避、不安、人間の心の動き、立ち向かう姿など私の好みの要素が凝縮されていた。
後半は主人公が若干ストーカーっぽく見えたが、ラストに向け「どういう結末を迎えるのだろうか?」と疑問が尽きず最後まで夢中で見ることができた。
ラストの”結婚式場での花嫁強奪シーン”は最高にしびれた。見たら一生忘れないであろう素晴らしいシーンだった。沢山の映画・ドラマでもオマージュされている元ネタを知ることができた。
そして、バスの中での無言のシーン。ここも素晴らしい。最初は笑顔で微笑んでいる、しかし、時間がたつことで冷静になり笑顔ではなくなる。決して2人の将来は明るいものばかりではないことがが伺える。
娘に情事を打ち明けた時の演出も良い。母親の感情をうまく情景で表している。
それにしても、女心は分からない。何故、あんなに付きまとわれれているのに、結婚してもいいと思えたのか分からない。映画鑑賞・読書を始めたキッカケが少しでも人の心について理解したいという理由だったが、この分では一生人の心は理解できないと痛感した。しかし、本・映画は間違いなく私の人生を豊かにしてくれた。
私も大学卒業後の将来について全くイメージできていないので不安だ。悪いことに関わったら深みに入りそうで少し怖い。でも、時間は過ぎていくので何とかするしかない。