Nana

上海から来た女のNanaのレビュー・感想・評価

上海から来た女(1947年製作の映画)
3.4
1952年のモノクロ映画。
謎の美女に翻弄される男のミステリーで、最初はちょっと眠くなったけど(何せ70年以上昔の映画)
後半の映像がすごいから、頑張って最後まで見るべき作品。

監督と主演はオーソン・ウェルズ。道理で変なとこからカメラ寄り過ぎとか、燃えよドラゴンみたいな鏡のシーンとかあるわねっ。
燃えよドラゴンの方が真似したんだと思うけど、敵が何人も出てきたり、どこから狙われてるか分からないのが、面白い。
くどいようだが70年前にこんな発想の監督がいたなんて。
やたらデカい魚が映る水族館のシーンもユニークでした。

彼が夢中になる美女は、当時監督の奥さんだったリタ・ヘイワース。
水着ショットもふんだんにあり、ツケマもバサバサすごくて、前半は彫像のように美しい。
だけど、だんだんそうでも無くなってくるのが不思議。監督の愛が冷めたのか?!

ストーリーより印象に残ったのはサメの話。傷ついたサメの血に呼び寄せられたサメが、お互いを襲い合う恐ろしい話。

そしてタイトルにもなっている上海はLAのチャイナタウンで登場。闇のある美女が、中国語話せる役や京劇で表現されていたような。
前半はアカプルコとか中米が出てくるし、主人公はスペインの刑務所にいた設定だし、なかなかインターナショナルな作品でした。
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