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ゆきゆきて、神軍のtkのレビュー・感想・評価

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)
4.8
少し前に観た映画だけど、備忘のために記載。

前から観てはいたものの、ぜひ一度映画館でと思い、キネマ旬報シアターにて鑑賞。
奥崎謙三という屈折し切った人間をこれでもかと映し出した最高の映画。同時に、人はこれからも何も変わらず学習しないんだという事を鑑賞者に学習させてくれる。

この映画の時代であれば、高度成長期は終わったもののまだまだ世の中全体が成長し、奥崎の様な主張は浦島太郎でしかなく、また社会に何ら利益を齎さない邪魔そのもの。現代においても凶悪犯罪者を「バグ」とか「エラー」と称している人がいましたが、この手の歪んだモンスター(失礼)は形を変えながらも、この社会で発生し続けるんだなと考えてしまいました。

映画鑑賞後に原一男監督のトークショーがあったのですが、質疑応答で突然演説し出す人がいて面白過ぎました。クセのある映画には、クセのある映画ファンがいるんだなあと思いました。僕はまだそこまでは行っていないと思います。多分。
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