がちゃん

テルマ&ルイーズのがちゃんのレビュー・感想・評価

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)
4.0
結婚しているが夫にがんじがらめにされているテルマと、ウエイトレスをしているルイーズが、お互いのストレスを発散するため知り合いの別荘に行くことに。

その道中、酒場で羽目を外しすぎたテルマが男にレイプされそうになり、
それを見たルイーズが男に発砲、射殺する。

楽しいはずの小旅行が、警察からの逃避行となってしまう。

ルイーズは恋人の援助で逃亡資金を確保するが、大学生と名乗るカウボーイ風の男に、盗まれてしまう。

ますます追い詰められた二人は、途中強盗をしたりしながらメキシコを目指すのだが・・・


やたらと理屈っぽくて暗い題材が多い最近のリドリー・スコット監督作品と違って、映像にも魅力のある陽性の作品に仕上がっているのがうれしい。

二人が逃亡を続ける風景の魅力は絶大で、
ちょっと「バニシング・ポイント 」を思い出したりした。

喧嘩したり慰めあったりしながら旅は続き、
最後に二人が覚悟を決める場面は相当な魅力。
あのストップモーションは実に素晴らしい。

なんとか無傷でとらえようとする人情派の刑事ハーヴェイ・カルテルは、
意外といっていいようなキャティングだが、いい味出してるし、
謎のカウボーイ風の大学生を演じた若いころのブラット・ピットも、裏表のある役柄をうまく演じている。

もちろん主演のテルマ&ルイーズを演じた、
スーザン・サランドンとジーナ・ディヴィスは抜群の出来。

ストレートなロード・ムービーに徹し、
余計な人間模様を極力排したのが成功の要因だと思う。

すがすがしいBAD・END。
昔のアメリカン・ニューシネマを見た後のような余韻に浸れる・・・・
そんなおススメ作品です。
がちゃん

がちゃん