なつ

彼岸花のなつのレビュー・感想・評価

彼岸花(1958年製作の映画)
5.0
1000Markは、敬愛する小津安二郎監督の初カラー作品。
彼岸花のような鮮やかな朱、紅、赤が効果的、完璧な構図、レイアウトが心地好く、痺れっぱなし、なんとリズミカルな色彩世界なんだろうか…。

昔の日本人は、凛とした姿勢の良さが格好良く、美しい日本語が気持ち良い。
姿勢が良い人は、何割か増しで格好良く素敵に見えます。

他所様の娘の結婚には寛容で(恋愛いいねぇ、私は見合いだったから無味乾燥な青春時代だったと言い出す始末…笑)、
自分の娘の事となると、思い通りにならないと気が済まない。
京都の母娘親子の機関銃トークに何回もふきだした(笑)
小津監督独特の“軽妙さ”と、“もののあはれ”さを感じる素晴らしい作品です。


“君が幸せになれば、おかあちゃんだって幸せになるんだよ”

人は幸せになるために、生まれてきたんだと本気で思っているし…。
親が幸せなら、自分も幸せだ。
なつ

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