岡本喜八の「独立愚連隊」や「独立愚連隊西へ」なノリやろなーと思って観てたら大ダメージ喰らう悲壮感凄い戦争映画。佐藤允兄貴が出てますが…全くの別物です!
それにしても「独立愚連隊」ポスターの佐藤允はいつ見てもめっさイケメンですね。
日ソ不可侵条約を破り、ソ連軍が満州に攻めてくる。機関銃トーチカで迎え撃つ日本軍守備隊の戦いを描く。
ほぼ機関銃トーチカ内でのワンシチュエーション。
頼れる隊長に三橋達也、日本に残してきた家族を思う佐藤允、大学インテリ君、女好きスケベ君、そして配属された若者新兵。
戦闘が始まる前の掛け合いも、当時はホンマにこんな感じやったんかなーと思える演出。トーチカの外は蝶が飛ぶ和やかな景色、トーチカ内はネズミが走る洞穴。
トーチカがソ連軍による砲撃を受けても隊長はプラトーンのバーンズみたいに動じない胆力。カッコええ!
しかし戦闘が始まるとソ連軍は戦車で攻めてきたり…熾烈を極める戦闘に。
自分の身より重機関銃を守ろうとする兵士たち。怖いなら戦え、生きたいなら戦え。戦争の恐ろしさが伝わってくるわ…
途中で関東軍の将校達が来て、他トーチカ壊滅や戦死者多数なのに「死守せよ」と命令していく。
関東軍は満州の国民や兵士を捨ててすぐ逃げましたからね…死守なんかせずに逃げろ!と思うけど…彼らは自分らが死んでも敵を食い止める事が本国の家族を守る事になる、と信じていて。
その後の彼らは…筆舌に尽くしがたいですわ。戦争の恐ろしさを伝えてくれます。
反戦メッセージ、反戦映画という所もあるんやけど…やっぱ観てて辛いですね。
「西部戦線異常なし」のオマージュシーンもありました。こっちはもっとゴツいですけど。
久しぶりに重厚な戦争映画が観れました。
肉に始まり肉で終わるさん。ありがとうございました!