ゴムあたまぽんたろう

鳥のゴムあたまぽんたろうのレビュー・感想・評価

(1963年製作の映画)
4.0
ヒッチコック後期の作品。パニック映画の元祖としても有名。

音楽が流れることもなく不気味な鳥がひたすら人間を襲う様は恐怖以外の何者でもない。普段から人間と密接に関係してる動物だけに余計に怖い。

目は自分の肉体で最も恐怖を想起させる部位だと思うが、鳥の最大の武器であるクチバシを使ってひたすら狙い撃ちしてくるのが見ていてゾワゾワする。カラスは元々若干怖いイメージがあるけど、カモメも今後は見る目が変わりそう。

最初から最後までストーリーをただ追うだけでも楽しめるが、鳥が何かしらのメタファーとして機能しているように思えてならなかった。キーはラブバードやミッチの母親、小さな町、元恋人、鳥の襲撃から避難する女性達などなど。軽くネットを調べたら、ヒッチコック的にはこの鳥には「愛はあらゆる試練を乗り越えて生き延びる」という意味合いが込められている、ということらしい。特に深い意味はないのだろうか。俺もこういう出会いがしたい。