若くして伝説のドラッグディーラーにのし上がったジョージ・ユングの半生を描いた実話
主演はジョニーデップ
私もそうだったけれど、ジョージユングといわれても誰???という人がほとんどだと思う
その正体はアメリカにコカインを広めた人物で、1億ドル以上稼いだ密輸人
タイトルのBlowというのは俗語でコカインのことらしい
お金への執着の始まりは、1970年代父親の経営する会社が倒産し貧しい子供時代を余儀なくされたため次第にお金で苦労したくないと思うようになったことから
仲間や身内からの裏切りと密告によって何度も何度も逮捕され、人生のほとんどを刑務所で過ごしたジョージ
釈放されるたびに足を洗うはずがまた密輸に手を染めるの繰り返し
結婚して娘を授かるも逮捕され一文無しになった途端に妻マーサの愛も冷めていき、唯一の支えは娘の存在だけだった
密輸はやってはいけない事で犯罪だし、ジョージが売りさばき広めたコカインで人生を滅茶苦茶にしてしまった人もたくさんいる
擁護できる人間ではないとわかっていてもなぜかジョージを応援してしまうのである
それは彼が人間味のある男だから
極悪非道なわけではなく人を殺めたり暴力もふるわない、約束はきっちり守るし、家族を大切にし仲間思いの優しさがある
出る杭は打たれるのか、その優しい性格ゆえに何度も騙され裏切られてきたのではと思わなくもなかった
もうこれで絶対足を洗うと決めた最後の仕事も、娘との生活をやり直すお金を稼ぐためというのが悲しい
麻薬の常習者がなかなか止められないのと同じで、密輸する側も一度足を踏み入れたら大金を一気に稼げるこの稼業を止められないものなのね、、、
どんなに娘を愛し思おうと
ジョニーデップのサラサラロン毛ブロンドヘアも初めて見たような気がする
若くてめちゃくちゃカッコイイ!
ペネロペクルスの勝ち気な妻役が美しく見惚れてしまったし、娘クリスティーナ役のエマロバーツはまだあどけなくて可愛かった♡
これはクライムアクション映画ではないし、麻薬撲滅のメッセージでも警笛でもない
ジョージ・ユングという1人の男の栄枯盛衰の物語だった
金なんて幻だ