昼行灯

ゴールド・ディガースの昼行灯のレビュー・感想・評価

ゴールド・ディガース(1933年製作の映画)
3.6
この舞台最初のコンセプトとストーリー全然違くね?と思いながら見てたら、最後に駆け込みで当初の主題だった悲しみと困窮出てきて無理やりだな~と思った。

光るバイオリンのシーンのポテチ重ねたみたいな衣装とか、抽象的なステージ設計とかすごく面白かったし、女たちのダンスする様子を舐めるようにパンするカメラワークや映画の観客の視点にしか訴えないダンスなど天晴れバズビーバークレーという感じなのだが、劇と劇中劇が上手く噛み合わない。恐慌とWWⅠ後という同時代のテーマを扱うなら、リンクさせればいいのになって感じ。

ゴールドディガースが金にあまり執着してないのが意外だった。お遊びでゴールドディガースごっこしてたら本気の恋になっちゃった、という。いうて、億万長者の男性サイドも最初は彼女たちの術中にハマった体で行こうという作戦なんよね。お互い本気になってしまう点ではいいラブコメかも。ゴールドディガースが金を巻き上げる動機は生活の困窮に由来してたはずだけど、いつのまにか贅沢したいがために変わってたのはちょいミソジニー入ってるかな?とは思う

あとギリプレコード期ともあって、キスシーンはたくさんあるわ、舞台衣装の露出は異常だわ、夜の営みを思わせるシーンもあるわで、官能ラブコメって感じだった。この時期の映画の方が悪女表象すごそうだし、もっとあたってみよう。
昼行灯

昼行灯