kazu1961

浪華悲歌のkazu1961のレビュー・感想・評価

浪華悲歌(1936年製作の映画)
3.7
🔸Film Diary————————————————-
🖋本年鑑賞数 :2021-449 再鑑賞
🖋#死ぬまでに観たい映画1001本 ※※※/1001

🖋 同時10代の山田五十鈴が演技の才能を開花させて、大女優の道を進んでいくことになった作品です。戦前の溝口健二監督の代表作で、もとから山田五十鈴の起用を前提として原作を書いたとされていて、見事に“自立していく女性”を演じ切りました。この時代の社会的な弱者である女性が自立してくることを描いた当時としては画期的な作品だったようです。

🖋溝口健二監督らしいワンシーン・ワンショット、長回しの手法を駆使したローキートーンの暗い世界の中で山田五十鈴の美しさも見事に描いています。しかも関西の風土に根ざすキャラクターとして独自性を出しているのも特徴的です。

🖋それにしても、元はと言えば父親や兄のためにと金策を行ったが故の警察による逮捕なのに、クライマックスの家族のすき焼きのシーンはやるせない気持ちにさせられます。これが社会的弱者たる所以ですね。。。でもエンディングのトレンチコートを着て佇む山田五十鈴はカッコ良いですね!!

🤔物語は。。。
電話交換手として働くアヤ子は、会社の金を横領した父親のため、勤め先である薬種問屋の社長の愛人となり、借金の肩代わりをしてもらいました。しかしそのことを社長夫人に知られてしまい、店を追い出されことに。アヤ子はさらに兄の学費を稼ぐため、株屋を美人局(つつもたせ)で騙し金を奪おうとして、警察に逮捕されてしまいます。恋人に逃げられ、家に戻る彼女を待っていたのは。。。

🔸Database————————————————-
🎥邦題 :『浪華悲歌』
原題(英題):※※※
🎥製作国 :日本
🎥初公開 :1936
日本公開 :1936/05/28
🎥上映時間 :71分
🎥受賞 :※※※
🎥監督(製作):溝口健二
脚本 :依田義賢
原作 :※※※
音楽 :
出演(声優):山田五十鈴、竹川誠一、大倉千代子

🔸Overview (映画. comより)———————
溝口健二監督の初期の代表作のひとつで、山田五十鈴が演技派女優としての才能を開花させるきっかけとなった女性ドラマ。大阪の薬種問屋の電話交換手として働くアヤ子は、会社の金を使い込んで多額の借金を抱えた父のため、職場の店主の愛人になる。続いてアヤ子は学費が払えない兄のために株屋から金をだまし取ろうとするが、警察に捕まってしまう。ようやく釈放されて家に帰ったアヤ子に、家族は冷たく当たるのだった。
kazu1961

kazu1961