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祇園囃子のKAKIPのレビュー・感想・評価

祇園囃子(1953年製作の映画)
4.3
記録用
溝口健二監督作品。
雨月物語と山椒大夫の間に制作されたノリに乗ってるときの作品。

溝口作品特有の制度や慣習に縛りつけらた女性の物語。
姉はベテランの舞妓で習わしなどに疑問を持たずただ直向きに精進する人物。
妹は新人でさらに現代的な価値観を持ちわせているので舞妓という男性社会が作り上げた文化に疑問を感じている。


これは舞妓の世界だけではなく今現在の既存の社会にも通じる内容で普遍的である。
2024公開の「哀れなるもの」でも主人公が入ったばかりの娼館でも現制度に反抗していたがエマストーンと若尾文子の姿が重なるとも言えない。
出てくる男が全員クズでそれに翻弄される女性たちともいうのも共通する先鋭的な作品とも言えるだろう。
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