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マトリックスの10000lyfhのレビュー・感想・評価

マトリックス(1999年製作の映画)
4.0
22世紀末、人類が、AI に発電源として培養され、仮想の 20世紀末世界に生きる夢を見させられている状況下で、地下世界を拠点に、AI に抗戦する人類チーム。発表当時は「私たちが現実世界と思って生きている世界が実は虚構かもしれない」という不安を煽る問いかけ、意識への揺さぶりが受容の中心で、それは今でも十分、伝わってくる。加えて現在では、2010年代半ば頃に広まった AI に関する新たな概念(「シンギュラリティ」のような言葉も作中に実際に出てきたかと)を約 15年前に予見していた凄みが付加され、映画の内容の現実味が多少なりとも増してきたのを実感する。映画作品としては、映像/美術/ポスプロが一体となり、作品世界が細部まで入念に構築された傑作。マーシャルアーツを取り入れたのは、幅広い層をターゲットにオールインワン的な映画を目指したものと思われるが、他にも多くの要素を詰めこみ過ぎかなとは思った。劇伴はハリウッドオケに 90年代オルタナインダストリアルロック、普通だがクォリティは高い
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