ケヴィン・コスナーがブレイク前なので、若手枠のお調子者役デス。

西部開拓時代のアメリカを舞台に、それぞれの事情を抱え、シルバラードの街に結集した4人のガンマンのカッコ良さにシビれる痛快アクション西部劇。

姉が暮らすシルバラードを目指すガンマンのエメット（スコット・グレン）は、仲間に裏切られ、身ぐるみを剥がされて哀れな下着姿の風来坊ペイドン（ケヴィン・クライン）と出会う。

彼らは道中でエメットの実の弟ジェイク（ケヴィン・コスナー）が縛り首にされそうになっている所を救い出し、逃亡。黒人ガンマンのマル（ダニー・グローヴァー）が3人に加勢する。彼らはやがてシルバラードの街を牛耳る牧場主マッケンドリック（レイ・ベイカー）と対峙する—— 。

「レッド・オクトーバーを追え！」「羊たちの沈黙」「バックドラフト」と出演作は大作ばかりのスコット・グレン。細身で渋い佇まいはクリント・イーストウッドやの雰囲気に通じるものがある。ガイ・ピアースにも似ているなぁ。

ケヴィン・クラインは、髭もじゃで印象が違ったが「ソフィーの選択」でネイサンを演じていた人やん！！テンションが上がる。近年では「美女と野獣」のベルの父親役も。

タイプが違えど、スコット・グレンもケヴィン・クラインもカッコ良さが過ぎるッ！！

これにケヴィン・コスナーとダニー・グローヴァーだもの。4人が馬に乗って駆けていくだけでサマになる。ケヴィン・コスナーは前述の通りお調子者なので、「ヒャッホー！！」ってなノリで銃をぶっ放す訳デス。

銃撃戦は勿論、牛の大暴走シーンも迫力満点。

4人全員が同じ目的で動くのではなく、それぞれに戦う理由がある。
別行動をしながらのドラマ展開が何せアツイ。

ドラマ「NCIS:LA 〜極秘潜入捜査班」ヘティ役で知られるリンダ・ハントが酒場の女主人役を好演。小柄だけど、存在感はいつも大きい。

とにかく最初から最後まで、ハラハラドキドキさせてくれる勧善懲悪西部劇。

最後は勿論、西部劇のお約束、一騎討ち。

これがないとね。
印籠が出てこない「水戸黄門」みたいなもんだからね。

• #2021akirunaway

1991年6月8日土曜のフジテレビにて、本作が“テレビ初登場”した日の切り抜きによると、映画評論家の品田雄吉氏は高評価ながらも “よく勉強して作った優等生の西部劇である” と解説している。

これには全くの同意見だ。
1985年と云えば、すでに西部劇は“過去のモノ” とされ、それでも筆者のようなファンにとっては、“新しい西部劇”を心待ちしてにしていた時代でもある。
そこへイーストウッドの傑作『ペイルライダー』が登場し、あらためて西部劇の面白さを再確認させてくれる訳だが、本作に関しては、例え“古き良き”を継承しているものの、どうも“惜しい”のだ。

本作の評価が時代と共に“変わる”のも、近年の『3時10分、決断のとき』や『マグニフィセント・セブン』といった“傑作”が、まだ世に送り出されていない時代と、送り出された現代との“熱量”と考えれば、何となく分かる気がする。

ただ、誤解しないでほしいのは、なにも “惜しい優等生”がつまらないということではない。
ケビン・クラインをはじめ、スコット・グレン、ケビン・コスナー、ダニー・グローバーなど個性豊かな俳優陣、先にも述べた追跡・決闘・友情といった “古き良き西部劇” のテイストを上手く取り入れたストーリー展開、そこへ流れる壮大な音楽は、むしろ観る者を飽きさせない娯楽作と云ってよい。

とりわけ『再会の時』でカスダン監督に出演シーンを全てカットされたコスナーが、本作では見事準主役を掴み取り、二丁拳銃で暴れまわる姿が初々しくもカッコいい。

136 2021

4人のガンマンの活躍を描いた西部劇。

スコット・グレイン、ケビン・クライン、ケビン・コスナー、ダニー・グローバーらが共演、ロザンナ・アークェットがヒロインを演じる。

ガンマンのエメット（スコット・グレイン）は旅の途中、砂漠で身ぐるみ剥がされて横たわっていたペイドン（ケビン・クライン）を助け、二人は同行することに。
道中に立ち寄った町で、黒人ガンマンのマル（ダニー・グローバー）と知り合う。
さらに、絞首刑を宣告されて投獄中のエメットの弟ジェイク（ケビン・コスナー）を助け出す。
目的は違えども、4人はそれぞれがシルバラードへ向かう。
そんな道中で幌馬車隊で移動中の開拓団の美女（ロザンナ・アークェット）とも出会う。
「私は老いても　土地はいつまでも美しいわ」（TBS版）
「私はすぐ年を取る　土地は永遠」（NHK版）　
「私が綺麗じゃなくなっても　ここは変わらない」（テレ東版）
そしてシルバラードで、エメット兄弟は姉夫婦と、マルは父や娘と再会するが、保安官とぐるになった農場主に、それぞれの肉親が襲撃される。
四人は再会し、各々、宿敵の悪党に立ち向かう！
「じゃあな」/「行こうか」/「じゃあな」（エメット）（TBS版/NHK版/テレ東版）
「酒場で祝杯を」/「ビリがおごること」/「終わったら酒場で祝杯だ」（ペイドン）
「約束だぜ 幸運を！」/「乗った やっつけろ！」/「よーし 決まり！」（ジェイク）
・・・・/「無事でな」/「幸運を」（マル）
クライマックスでの四人のガンマン達の決斗が見どころです。
美しい風景をバックにガンマンたちの雄姿が映える爽快な作品です。
「また会おう！」（テレ東版）

2023.5　BSテレ東（シネマクラッシュ・吹替:大野万紀 訳）
2022.11　NHK BSPで鑑賞（字幕・雨宮 健）
2021.5 　 BS・TBSで鑑賞（字幕）
2020.12　BS・TBSで鑑賞（字幕）

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