監督や評論家のオールタイムベストや、アジアの代表作というと必ずあがってくるサタジェット・レイ監督の代表作。DVDだけどようやく観られました。
インド映画と言っても、昨今のエンタメ系とは全く違う作風です。当然、華やかな歌や踊りはない。あるのは貧しくも健気に生きてる生身の人々の姿だけ。
大地にしっかり根をはったような土着的な作品で、力強さに圧倒されます。
経済力ない父親と、いつも不満顔の母親と姉弟とあばさんの5人家族。
貧しさゆえ、様々な辛いことが波のように押し寄せる。それでも生きていく人々の姿は、たとえ言葉がなくとも、ヒシヒシと伝わってきます。静かですが感動的です。
風に揺れるススキノ原を歩く姉弟。そこに汽車が走ってくるシーンの美しさたるや!ハスの池や豪雨の中を姉が髪を振り回すシーンも良かった。
モノクロですが自然の素の描写がとても美しいです。
三部作の一作目なので、続きも早く観たい!