ヒデ

ライフ・オブ・デビッド・ゲイルのヒデのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

「なぜ死刑囚が私なんかを指名したの?」

レイプ殺人の冤罪をかけられた教授(ケヴィン・スペイシー)が、雑誌記者(ケイト・ウィンスレット)に最期の記事を書いてくれと頼む話。

最後のどんでん返しが凄かった。「無罪の人間を死刑にした実例」を作り出すために、自ら死刑になることを選ぶとは…。

死刑制度の見直しを訴えるため、デビッド・ゲイルは大学教授の仲間のハーウェイ・コンスタンスと組み、殺人を自作自演することで自らが死刑になるように仕組む。彼女もまた死刑制度反対で、かつ白血病であったことが上手く効いていた。ゲイルが学生と不倫セックスしたことでレイプ疑惑をかけられ、社会的にすでに死んでいたことまでも利用し、お互いの命を死刑制度反対に使うというとんでもない共謀だった。

ビッツィーの全力疾走も虚しく、ゲイルが処刑されてしまった時は愕然としたけど、最後のエンディング直前のビデオで全てがわかる構成が見事だった。こういうどんでん返しで来るのは完全に予想外。リチャード・ギア主演の『真実の行方』みたいになると予想してたから。

しかしケヴィン・スペイシーが出てる時点で何かあるんだろうな…とはやはり疑ってしまう笑


以下、セリフメモ。


「私は単独行動派よ。男の後輩の面倒なんて見ないわ!」

「ハーバードの首席。27歳で大学教授の席を得たインテリだよ。レイプ殺人の容疑とはいえ冤罪かもしれない」

「人がガラス越しに見るのは"人"でなく"犯罪"。僕は"デビッド・ゲイル"ではなく、"死刑まで4日のレイプ殺人犯"。僕の生きた人生、僕が選んだ人生の決着を書いてほしいのだ」

「私成績悪いでしょ?合格点をもらうためならなんでもします」
「よし、わかった。とびきり高い合格点をあげよう。その代わり約束してくれ。"勉強する"と」

「私はもう学生じゃないのよ。熟考する?分析する?それとも私の体にキスの雨?」

「手錠の鍵はどこにあったか?彼女の胃の中よ。ゲイルが飲ませたの」

「ルーマニアの特殊警察のやり方だ。"自由への鍵は自分の中にあった"ということを悟らせるんだ」

「アルコール依存症を治さないと、スペインに入れても6歳の子を連れて出国なんて絶対無理だぞ」

「ジェイミーは僕の子でもある。頼むから話させてくれ!」

「人間は利己的なものだ。彼女が白血病と知り、僕が最初に感じる感情は怒りだ。友人の少ない僕はどうなる?」

(モーテルに吊るされたビデオテープに)≪ビッツィー・ブルームへ≫

「ゲイルと死刑反対運動を陥れる右翼団体の陰謀なら?」

「あのカウボーイの男はダスティー・ライト。コンスタンスの前のこの地区の担当刑事だった。僕に不利に証言をしたんだ」

「ダスティーが犯人よ!動機もあるし、あの朝現場に…!」

「憐憫セックス?ハハハ!遠慮するわ」
「…憐憫じゃない」

「多くを失うと、死は喜びだ。そう思う」

「明日の午後6時には僕はもう死んでいる。なぜ僕は死ぬのか。24時間で答えを出してくれ。さようなら、ビッツィー」

「100ドル払うわ。この部屋で事件を再現させて!」

「彼女は自分で(ビニール袋を被って)やった!自分でやったのよ!苦しくてやめてしまわぬように手錠をかけて、鍵まで飲んで。どうせ死ぬなら"無実の人が死刑にされてしまう危険"を示したかったのよ」

「処刑は行われました。死亡時刻は18時2分…」

「なんという皮肉でしょうか。ゲイルは殉教者として…」

「デビッドから"自由への鍵"だ」
「自由への鍵?何が?」
ヒデ

ヒデ