GYAOにあったので視聴。言わずと知れた、あのタイタニック号沈没事件を扱った、モノクロによる群像劇。ただしタイタニック号のライトラー航海士が実質主役。
キャメロン版にあったような恋愛描写やアクション、ドラマらしいドラマは無く、冒頭の出航場面など実際の映像も使われている辺り、さながら「映像の世紀」のような渋いドキュメンタリーに仕上がっている。
特撮が若干チープなのは時代的にしょうがないとして、キャメロン版にオマージュされたと思しき場面や構図が頻出するのにビックリ。
楽隊の人たちの悲壮感溢れる演奏シーン…船内で時計を見ながら沈没を待つ技師…パニックになる群衆の前でピストルを撃つ航海士…
大げさなドラマが無い分、スタッフの、プロとして最後まで仕事を全うしようとする熱意や、事件に遭った人々の哀しみがヒシヒシと伝わってくる。
それにしても、近くに居たあの船(カリフォルニアン号)がもっと早く気づいていたら…史実とはいえ残念。
キャメロン版と比較して観ても面白いんじゃないかと思います。隠れた？名作。
