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トラック野郎 天下御免のblacknessfallのレビュー・感想・評価

トラック野郎 天下御免(1976年製作の映画)
3.6
シリーズ4作目🚚🚚🚚🚚
これは一回観てた。文太さんが亡くなった時、テレ東が追悼放映したのを。

客の琴線のツボを意識的にあからさまに押し続ける演出は2作目と同じ、しかも4回目なんで冴えが増してるね。
寄りソリッドに下ネタ(トイレ系ギャグ)、マドンナとの出会いと別れ、ライバルドライバーとの勝負、鉄板のネタを軸に周辺の人物達の泣き笑いを織り交ぜた人情喜劇ラブコメはその魅力ハマった者にはどこまでもファニーで味わい深い笑

今回、特筆すべきは、愛川欽也演じるやめものジョナサン夫婦の話。
10人の子沢山なのでフリーのトラック野郎の稼ぎでは生活は苦しい。
そんな時にトラック野郎達のたまり場の食堂夫婦の鳳啓介と京唄子に三女を養女にほしいと懇願される。
そんな大問題を悩みつつもジョナサンは今作のマンドナ由美かおるに軽く惚れてしまい独身だと偽り彼女の世話をする、ジョナサンはだからって積極的にアプローチするわけじゃない。
それなら嘘なんかつくなと思うけど、何となく漠然と可能性を抱きたかったのかと思う笑
このないなって思いつつも希望を持っときたいが故に何となくいいかっこするって自分もあったりするので、まあ、ジョナサンもそんな感じなんじゃないかと笑 あさましいと思いつつ共感した笑

それで、由美かおるに現を抜かしてることが奥さんにバレて離婚の危機に。
この時の修羅場がかなりおもしろかった。大勢の子供達に叱責され狼狽えまくる愛川欽也が情けなくもユーモラスだった。
子供達の演技も素晴らしい。

人情喜劇であるから、離婚も養女問題も1番いい形に着地する。
でも、驚いたのは養女問題で子供が出来なかった鳳啓介・京唄子夫婦に子宝が!つまり京唄子が妊娠するんだけど、何歳って設定なんだろう?かなりの高齢妊婦に見えるんだけど、、実年齢なら当時50ぐらいのはずで、、笑

それはともかく、この離婚の危機と養女問題のジョナサン家のドタバタがワンパターンになりがち、てか、意図的なワンパターンに変化を与えて、マンネリ感を薄める効果になってる笑

この辺に、ただ漠然と受けたから型を踏襲してるわけじゃなく、娯楽映画として客の目線や思考を考えて作ってる真摯な意識を感じた。
人気シリーズは型の踏襲と変化をつける加減が難しい。
変わらなすぎると飽きられるし、変えすぎると見限られる。
鈴木則文監督はこのさじ加減のセンサーの精度が抜群なんだと思う。

それと由美かおる。由美かおると言えば水戸黄門のセクシー担当でお馴染みで入浴シーンは目玉になってた。けど、この映画は70年代でマンドナってのは自然だけど、水戸黄門ではおれの記憶だと90年代後半ぐらいまで不変のセクシー担当だったんだよね。当時何歳だったかと考えるとかなり異常というか偉業だよね笑
シャロン・ストーンやデミ・ムーアみたいだよ。
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