このレビューはネタバレを含みます
1961年の黒沢明監督作品です。
一人の風来坊の浪人が、桑畑に囲まれた宿場町・馬目宿へとふらりとやってきます。そこは賭場の元締めである馬目の清兵衛一家と、清兵衛の弟分で跡目相続に不満を持って独立した丑寅一家との抗争によって荒廃していました。
二人はそれぞれ町の有力者である名主の多左衛門と造酒屋の徳右衛門を後ろ盾にして抗争は泥沼化し、町の産業である絹取引きも中断しているという有様。
立ち寄った居酒屋の権爺からあらましを聞いた浪人は、酒代の代わりに馬目宿を平穏にしてやるということでこの二大勢力がお互いに反目するように仕向けて、最後は両勢力を全滅させてしまうという痛快時代劇でした。