ちろる

姉妹のちろるのレビュー・感想・評価

姉妹(1955年製作の映画)
4.0
時代背景は昭和ですが、まるで吉屋信子の世界から飛び出したような大正ロマンな可憐な姉妹

なんだろ、なぜかずっと観ていられる。
そして観ていたい。

決して裕福ではないけれど、温かい家庭に純真に育ち、更なる貧しきものに奉仕する優しさを持ち合わせる。まるで日本の若草物語!

上品でしっかり者の姉とお転婆で明るい妹が社会の辛辣さを目の当たりにしていく。

貧しく両親と暮らせなくても笑いの絶えない家庭と、裕福でも笑顔のない寂しい家庭とどちらが幸せ?

田舎の暮らしと都会の暮らしはどちらが幸せ?

みんな素朴に笑い合える自然豊かな暮らしだが、極限の貧しさや危険と隣り合わせの田舎の山での暮らし

就職や進学などの可能性の広がってるものの、危険な誘惑もあり、世知辛い世の中を目の当たりにし続けなければならない街の暮らし

卑屈になるしかないはっちゃんの苦しみも、なんかズキズキさせられる。

バスでお嫁入りになんかびっくりしたけど、
ニコイチ、いつも一緒だった姉妹が引き裂かれる時、新しい人生ドラマがまた枝分かれしていく。
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