冷蔵庫とプリンター

マーニーの冷蔵庫とプリンターのレビュー・感想・評価

マーニー(1964年製作の映画)
-
傑作。今作のショーン・コネリーは『めまい』のジェームズ・ステュアートに匹敵する強烈なキャラクター、なんてったって「欲求不満のジェームズ・ボンド」ですからね。面白くないはずがない。
今作で描かれる男の加害性もそうだし、俗流フロイト主義もそうなんだが、ヒッチコックはそこに無自覚ではないんだなというか、明らかに自覚的に向き合っているのが興味深い。
前作『鳥』で徹底的に虐め抜いたティッピ・ヘドレンを今作では逆に飼い慣らそうとする点については、どう捉えるか難しいが。
金庫から金を盗むシーンとかも流石、技巧が光る。