クラリス

ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢のクラリスのレビュー・感想・評価

4.3
めちゃくちゃ良かった…後半は観ながら常に目が潤んでた🥹
ブロードウェイミュージカル『コーラスライン』の出演をかけたオーディションに密着した、ドキュメンタリー映画。リアル“コーラスライン“の世界。

私はミュージカル大好き人間なので、劇団四季のコーラスラインは7回くらい観てるし、大好きな“Nothing“と“Dance ten Looks three“は完璧に歌えます(日本語版ですが)。
しかも高2の時には学園祭でコーラスラインを演ったので、一番有名な全員で迫力満点のダンスをする “I Hope I Get It“ の振り付けも完コピしました😎

それくらい思い入れのある演目なので、実はコーラスラインのストーリーは実話を元にしたものであり、ブロードウェイの初演では実話の本人達が演じていたという話を聞けただけでも観た甲斐があったと思いました。
オーディション参加者たちの演技を順に見ていき、自分も審査員になったかのような気分になれる今作の作りも楽しかったです。

マギー役のオーディションで何人もの受験者が“At The Ballet“のクレッシェンドに苦戦し審査員から「叫ばなくていい」と言われる場面を次々流し、最後の1人が歌った瞬間に「あ、この子受かるわ」って視聴者に思わせる見せ方がとても上手いなと思った。
ポール役もそう。落ちた何人もの演技を見せておいて、最後に登場したジェイソンの圧倒的な演技力。一人語りの難しいシーンで審査員をも泣かせた彼の魅力には一瞬で惹きつけられました。

シーラ役を狙ってたラシェールは可哀想だったな…8ヶ月前のオーディションと同じ演技を求められても覚えてないよって、そりゃそうだよね…

残念だったのは、ディアナが全く取り上げられなかったこと。
劇団四季では吉沢梨絵(マンマ・ミーアでソフィを演じた)や木村花代(オペラ座の怪人のクリスティーヌ役など)が演じていたので、一番実力のある人がディアナを演じるんだと思っていたから期待してたし、“Nothing“のシーンも観たかったんだけどな…

受験者たちのエピソードも全部素敵だったけど、バレエダンサーだったというキャシー役シャーロットのお父さんの話がとても感動的だった。
「明日のことは分からない。だから毎晩が舞台の初日であり千秋楽でもある。ヒザの大手術から復帰して踊り終えた時、私のシューズは血まみれだった。踊れないなら私は何者なんだろう?」

そして最後のシャーロットのセリフ。
「とても厳しい世界。でも身も心も喜んで捧げる」

素晴らしいドキュメンタリーを観ました。
いつか本場のブロードウェイで『コーラスライン』を観てみたいな…!🎩
クラリス

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