浅野公喜

マーシャル博士の恐竜ランドの浅野公喜のレビュー・感想・評価

3.6
最低映画を表彰するゴールデンラズベリー賞で見事(?)7部門に輝いた、ウィル・フェレル主演の70年代のドラマのリメイクとなる異世界アドベンチャーコメディ。Imdbの点数は5.3と思ったより低くありません。

恐竜もいれば猿人も半魚人もいてジャングルが有ればサンフランシスコのゴールデン・ゲート・ブリッジといった文明の遺物が散らばる砂漠も有るごった煮の世界観が特徴で魅力。恐竜の小便のくだりがややしつこかったり中盤から終盤にかけて緊張感が緩んだりしますが時に主人公達に不自然な位都合の良い展開が用意されるのはコメディだからこそ許され楽しめるもの。また、人間の罵倒や悪口を理解出来る恐竜、空から降ってきたアイスクリーム販売車に人間の子供達以上に豪快に群がる恐竜達の存在が面白く後者は「ジュラシック・パーク」のスリルにユーモアをまぶした感じがなんとも強烈。

ウィルは蚊に血を吸われゾンビみたいな顔色になったり、ミュージカル「コーラスライン」の曲に合わせてエアロビの格好でタイムマシンを取りに行ったりとそれなりに活躍(恐竜の尻尾から颯爽と滑って決まる所はその後尻尾に吹っ飛ばされて欲しかったですが)。基本くだらなさで突っ走りつつもポジティブな別れも有ったりと、評価が高くても個人的にイマイチだった「俺たちフィギュアスケーター」より楽しめる内容でした。

モータウン出身ロックバンド、レア・アース「I Just Want To Celebrate」の選曲が渋い!
浅野公喜

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