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巨人の星 行け行け飛雄馬のmitakosamaのレビュー・感想・評価

巨人の星 行け行け飛雄馬(1969年製作の映画)
3.0
巨人の星2作目。
甲子園での花形との対決と、巨人への入団試験の話。

しかし何と言っても今作の主役は速水でしょう!
陸上選手からプロテストを受け飛雄馬に敵対心を燃やす軽薄な男。
陸上で食べていけないから野球をやると言い、野球が出来なくても運動神経が良く盗塁で俊足を活かす。
いちいち癪に障る速水に飛雄馬もお冠ですわ。
お調子者だが頭がキレて運動神経も良い速水と、野球の英才教育を受けた飛雄馬はともかく、伴宙太までもがよー受かったなと感心する。

しかし前半の花形との対戦。指の怪我を隠し通して無理して投球する…という梶原根性論。後にキャプテンなどにも採用されるし影響力強かったよなぁ。凄い間違ったスポーツ感を浸透させたよな。

しかし血染めのボールを、花形が川上監督に送り飛雄馬の巨人入りの手助けをするなど、物語の繋ぎ方は見事。敵に塩を送る花形のスポーツマンシップと速水が比較になっている事も実に上手い構成だ。

巨人4部作で、昭和のスポーツ根性論が最も感じられる今作。だが脚本の上手さには舌を巻く。
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