明石です

glee/グリー ザ・コンサート 3Dムービーの明石ですのレビュー・感想・評価

4.5
年末年始であまりに多くやることが重なり、スラム街の番犬のように忙しく、コンサート映画のほかに観る余裕がない!!という超個人的な理由から、なぜか入っていたDisney +でGleeのコンサート映画を鑑賞。さすがは圧巻のパフォーマンスですね。メンバー皆んなスターなんだなと改めて思った。いっぱしのGleeファンと思い込んでいたものの、これまで知らなかったメンバーの魅力を新たに知ってさらに好きになった。

ドラマ本編にチアリーダーのリーダー役で出演し、「ステレオタイプな金髪美女」とメンバーに揶揄されつつ、Gleeクラブに入るまでは学校でいちばんイケてるカップルに選ばれていた(笑)金髪美女クインを、私はこの映画を見て大好きになった。本編では、他の男と寝て妊娠しておきながら、彼氏に父親としての自覚がないと責め立てる最低人間のイメージだったのであまり好きではなかったのですが、、笑。彼女がステージでジェイソン·ムラーズのLuckyを歌うシーンがとてもとてもセクシーで格好くて痺れた、、(カラオケに行くと未だにこの曲を入れてしまうという超個人的な事情はさておいて笑)本当に素晴らしいカバーなのです。

ただ一点、本当に一点だけなのですが、シリーズに身障者役で登場していたアーティのパフォーマンスだけは、絶対に違うなと思った。「僕には夢がある、皆と同じようにね」と言い、車椅子から立ち上がり、ブレイクダンスを踊る場面、、このシーンだけは、それまで大盛り上がりだった会場がお通夜みたいな空気になり、個人的に心臓がぎゅっと掴まれるようで見ていられなかった(超満員のライブ会場がお通夜みたいになるってしかし相当なこと、、笑)。たしかシーズン1で、吃音症のフリをしていたメンバーが実は健常者だと発覚した際、「君とは、他の誰とも違う大切なものを共有していると思っていたのに」と、アーティ自身が悲しむシーンがあったのを思い出す。

Gleeは文字通り社会現象を起こしたドラマで(なんなら私の妹も深夜にこっそり観てた笑)、本作でも、ライブ映像の合間合間に差し込まれるファンの子たちの熱っぽい言葉が何度も語る通り、Gleeのメンバーと「大切なものを共有し」、勇気をもらった、いわゆる「普通ではない」人たちがたくさんいたわけで、それをライブで盛大に裏切るのは違うなと思った。『アルプスの少女ハイジ』でクララが立ったのを見て私たちが泣くのは、死ぬ思いで立ち上がったクララの足が今にもくずおれそうにブルブル震えているからで、車椅子から立ち上がってブレイクダンス踊り始めるのはさすがにヤバウィ。なので-0.5点します。が、それ以外は完璧にイケてる作品だったので、また時を置いて観直したい。今度はもうアーティのことは気にすまい、、笑。

Gleeのパフォーマンスは、ドラマを観ていていようがいまいが等しく(多分等しく)楽しめるのがいいですね。コンサートだとなおさらそうだと確信した。私自身、ドラマに入ったのは、YouTubeで彼らのカバー曲のいくつかを個別に聴いてからだったし。
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