おれさま

ビーンのおれさまのレビュー・感想・評価

ビーン(1997年製作の映画)
4.0
皆さんにとってのかけがえの無いヒーローは誰ですか?MARVEL?DC?それとも仮面ライダー?おれのヒーローはMr.ビーンです。
ワクワクをくれる、なにより子どもの頃に抱いた普遍的な物の打破、道徳観という揺るぎない物までも変えてくれた存在でもあるからです。
何いってんだって思うかもしれませんし、ヒーローにというには語弊があるのかもしれませんが、学童期の自身にとっては味方なんです。

だって、おじさんが中心に世界が回ってるんだもん。最高じゃん。

天才とバカは紙一重。これを体現した人間。
90年代に放送されていたイギリスのコメディシリーズの傑作、Mr.ビーンの映画版。何回観たことか。
全14話のみではありますが、世界的に人気を博したシリーズ。観たことない方には観ていただきたい。合わない人ももちろんいるでしょう。短編シリーズは、今でも自分の中での大切な時間。一時は家族のコミュニケーションのひとつでもありました。

映画としてみるならば、短編シリーズを知ってる方々にとっては安定のビーン。キャストも馴染みのある人々、相棒のテディのプチ出演、抑えるべき部分が収まってる作品。
ホイッスラーの最愛の母の絵画と2人きりになるシーン、スピーチのシーンも完璧。ビーンの抱擁、涙が出た。

Mr.ビーンの作品たちは、彼が動くだけで何かが起きて何かが壊れて、誰かが困る。けれど暴力も非難も罪もない。今の世の中、真面目なことばかりで面白くない。誹謗中傷もあとを絶たない。少し、肩の力を抜いたっていいじゃん。大切なことって他にもたくさんあるでしょっ。なんてね。

ちなみに、おれの一番好きなシリーズ作品は…選べないですが…
THE RETURN OF MR. BEANですかね。
・MERRY CHRISTMAS, MR. BEAN
・MIND THE BABY, MR. BEAN
これらも捨てがたい。どれも最高には違いない。

昔、父がミニクーパーに乗っていたのがとっても嬉しくて、学童期の自身の誇りでもあった。自身も大学生頃に運転していた旧式のあの感覚。超運転しづらいんですよ。でも、ちょっとだけ、なんでもできる気がしてしまう、そんなバットモービルよりもカッコいいミニクーパー。映画では出ませんけどね。

兎にも角にもローワン・アトキンソンが偉大。
フィジカル・コメディアンの笑いは今はなかなかに難しいですし、ブラックな部分を切り取ってみるとただの悪。いかにユーモアとして受け入れられるかも大切な芸。
"私たちが優先すべきは、メッセンジャーではなく、メッセージに対処すること"
劇中の話ではありませんが、ローワン・アトキンソンの表現の自由に関しての演説の一節です。興味のある方は検索してみてください。いかにローワン・アトキンソンが"表現"を大切にしているか。演じるものとしての思い、より多くの表現の自由を扱う上での抵抗力を求めること、強い思いが感じられる演説です。
…長くなっちった。
おれさま

おれさま