このレビューはネタバレを含みます
山田太一の原作は山本周五郎賞の第一回受賞作品。
監督は大林宣彦。
幼い頃に亡くしたはずの両親に再会し、乾ききった心を潤すため幻想に溺れる主人公。
12歳の頃、さよならも言えず強制的にやって来た別れ。
時は流れ40歳になって、今度は自ら別れを切り出さなければいけないシチュエーションには込み上げるものがあった。
しかしそこからの展開には、正直開いた口が塞がらなかった。
まさかのB級ホラー、しかもスプラッター要素もありで、思わず笑ってしまった。
DVDのパッケージやあらすじにはそんな雰囲気は微塵もなかったはず・・・。
片岡鶴太郎と秋吉久美子の夫婦役は良かったし、風間杜夫も非常に良かった。
小説ならここまで裏切り感は無かったのかもしれないが、
この結末にしては、親子の描写が感傷的すぎる気がする。