ねまる

四月物語のねまるのレビュー・感想・評価

四月物語(1998年製作の映画)
3.8
地方の駅から、家族全員に見送られて、東京の大学生になる。
松本家(藤間家)勢揃いの豪華さと、あえて主人公を映さないオープニングに、気持ちがワクワク。
オープニングのシーンがあることで、引越しの日に、荷物が入りきらないところ、長電話を切れないところなど、出てこないシーンの節々にも、家族の愛情をたっぷり感じられるところが良い。

ちょっぴり緊張感の漂う、初めてのクラスの挨拶や学食の席。
新鮮な街を自転車で巡る。本屋で買った本を持って、公園のベンチで読んで、名画座で時代劇を見て、街の匂いをたくさん吸う。

何故この街に来たのか、思い起こして、駆け出したら突然降り出した大雨。
ドキドキする胸の音を、叩きつける雨がかき消すからか、2人の距離が縮まる様子に、こちらがドキドキする。

折れ曲がった赤色の傘の下、びしょ濡れで、笑ってる松たか子。彼女のナチュラルさが光る映画だった。
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